[kouryukan 514] ヤスデ  2000/10/13  中島初女
2000/10/13 14:33
Subject: [kouryukan 514] RE: ヤスデ

偶然にわたしの友人からキシャヤスデのメ−ルが入りました。
今年はキシャヤスデが無事発生しているか、と心配しているのです。
彼女は8年前の大発生の時、いつもいっていた八ヶ岳の白駒の池の青苔荘の主人から連絡をもらい、東京から駆け付けて、夜中に車で八千穂のある場所へ行くと、川もないのにザ−ザ−と音がして夥しいヤスデ達がある方向へ動き続けていた。高い崖を転げ落ち、深い側溝を仲間の積もった上を越え、国道で車に轢かれ、また側溝を越えた場所でお見合いをして同じ危険を乗り越えて山に帰っていくのだと。そしてヤスデは落葉松の葉を食べてきれいな土にしてくれるのだと。
わたしは今まで姿を見ても、大発生という言い方からも、電車を止めてしまうということからも、何か気持ち悪い、あまりいい感じを持っていませんでした。
それがこのメ−ルを読んでから、ヤスデも自然界の命だったんだと愛しく思えてきたから不思議です。
生態として8年周期で、本能のままに移動していくヤスデは、人間との関わりの中で良くないイメ−ジでニュ−スになっていく、人間勝手だったなあと思えました。 彼女は何回か通っていき、小海線の運転士と友達になってしまって、電車についている砂撒きの装置を見せてもらい、見ててご覧、と砂を一度撒いて見せてくれたのだそうです。
最近、電車が上らないという話を聞かなかったのは、こんなグッズをJRは開発していたんだ、とおもわず笑ってしまいました!

長かった夏を終え、ようやく我が家は出荷が終わりになります。
畑を覆っていたビニ−ルをはいで、なんと、産業用廃プラスチックとして回収して、日本鋼管の溶鉱炉の触媒として燃します。お金をこちらが出して処理してもらうのですが、ダイオキシンのことがあるから農家もいろいろ大変なんです。
そして畑の草をきれいに取ってやり、来年のためにエンバクとかライ麦をまいてロ−タリ−で耕して麦畑にかえてやります。
やはり、土に、ありがとう、と思ってしまうのは、わたしもいっぱしの百姓になってきたかと−。
あのキツネにもこの間会いました。
ま−、お久し振りだったね−、元気だったの!という具合です。
毛並みが冬バ−ジョンですっかり濃い茶色になり元気そうでほっとしました。
やはりパンをもらって半分は土に埋めて隠し、どこかへいきました。
おまえ、これから厳しい冬が来るのに、自分で餌を捕るの、わすれないでね、といらぬ心配をしつつ。

きのこ採りにもまた行ってきて、今度は松茸を甥っ子が3本採り、わたしは黄シメジや落葉松茸をいっぱい採りました。
日一日と秋は深まります。